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限界Lovers
第7章 チェリー・チェリー・ストロベリー
最近、密かな楽しみがある…
それはこの瞬間。
雑誌を見ていたみなみがローテーブルの上の小さな容器に手を伸ばす。
その容器にはイチゴの絵が描かれている。
雑誌に目を落としたままみなみが蓋を開け、中のクリームを無造作に指で掬う。
細い指先は愛らしい唇へ。
そしてイチゴの香りを撒き散らしながら唇にクリームを塗り込む。
それを見て頃合いを見計らい、俺はみなみに駆け寄る。
「みなみ!」
「んっ!?」
そして顔を固定して、その唇に吸い付いた。
リップを塗り立ての唇はイチゴフレーバー。
このリップは香りはおろか味まで甘い。
まるで「キスしてくれ」と俺を誘ってるようにしか思えない。
…どう考えてもそうとしか思えないからみなみの唇を舐め尽くす。
「あんっ…遥斗…ダメだよ」
唇を離すと頬を染めたみなみがまたリップを掬う。
唇に塗り込んだのを見届けたら、またみなみを羽交い締めにして唇を舐める。
「もうダメ!キリがないでしょ」
「だってそのリップ塗ったみなみ甘いから」
「食べ物じゃないのー!舐めちゃったら唇うるうるになんないじゃん」
ーーーこのリップはみなみの勤める雑貨屋の人気商品らしい。
“唇うるうる”を謳うこの商品は、そんなもんが目的じゃないと俺は思う。
この商品の目的はただ一つ。
「だってコレ、こうやって塗った彼女とキスしてイチャイチャするのが目的の商品だろ?」
「違いますー」
「違わないって。じゃなきゃ甘い意味がないだろうが」
……そう俺は思う。
「もう…遥斗みたいなことしてる人他にいないから」
「絶対嘘だね」
「だって…言われたもん。“みなみちゃんのとこは仲がいいんだね”って苦笑いで」
みなみが唇を尖らせた。
それはこの瞬間。
雑誌を見ていたみなみがローテーブルの上の小さな容器に手を伸ばす。
その容器にはイチゴの絵が描かれている。
雑誌に目を落としたままみなみが蓋を開け、中のクリームを無造作に指で掬う。
細い指先は愛らしい唇へ。
そしてイチゴの香りを撒き散らしながら唇にクリームを塗り込む。
それを見て頃合いを見計らい、俺はみなみに駆け寄る。
「みなみ!」
「んっ!?」
そして顔を固定して、その唇に吸い付いた。
リップを塗り立ての唇はイチゴフレーバー。
このリップは香りはおろか味まで甘い。
まるで「キスしてくれ」と俺を誘ってるようにしか思えない。
…どう考えてもそうとしか思えないからみなみの唇を舐め尽くす。
「あんっ…遥斗…ダメだよ」
唇を離すと頬を染めたみなみがまたリップを掬う。
唇に塗り込んだのを見届けたら、またみなみを羽交い締めにして唇を舐める。
「もうダメ!キリがないでしょ」
「だってそのリップ塗ったみなみ甘いから」
「食べ物じゃないのー!舐めちゃったら唇うるうるになんないじゃん」
ーーーこのリップはみなみの勤める雑貨屋の人気商品らしい。
“唇うるうる”を謳うこの商品は、そんなもんが目的じゃないと俺は思う。
この商品の目的はただ一つ。
「だってコレ、こうやって塗った彼女とキスしてイチャイチャするのが目的の商品だろ?」
「違いますー」
「違わないって。じゃなきゃ甘い意味がないだろうが」
……そう俺は思う。
「もう…遥斗みたいなことしてる人他にいないから」
「絶対嘘だね」
「だって…言われたもん。“みなみちゃんのとこは仲がいいんだね”って苦笑いで」
みなみが唇を尖らせた。