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限界Lovers
第9章 お仕置きだよ、お姫様
「山下マジで帰るのかよ!?」


「帰ります」


みなみへのお土産で来るときより大分ギチギチな鞄を閉める。


「…彼女がいるからか?」


「そうですね」


「俺と飲みに行ったり…」


「しませんね、キャバクラとか興味ないんで」


「風俗は!?風俗!」


「尚更興味ありません」


「お前馬鹿だろ!?」


「…いいんです」



先輩は呆れた顔で俺を見るけどそんなことは気にしない。



「久保さん、帰ったら居酒屋でも行きましょうね」


「行かねーよ!」


「楽しみにしてるんで。…じゃ、お先です」





真面目だとかベタ惚れだとか。
尻に敷かれてるんだろうなんて声もある。


俺からしたらわざわざ金出して他の女と話す意味なんて分からないし、わざわざ他の女とエロいことする意味だって…



とにかく俺にはみなみだけがいればいい。
それだけだ。


駅でまた土産を買って新幹線で数時間。
家についたのは夜も遅くなってのことだった。



「ただいま、みなみ」


「おかえり遥斗!」


玄関まで出迎えてくれたみなみを抱き締めてキスをする。


みなみの匂いはほっとして、帰ってきたんだなって実感した。


「先お風呂にする?」


「そうだな、みなみは?」


「み…みなみはもう入ったよ」



ふいっとみなみが視線を反らして、…なんとなく違和感を抱く。



「また入ろ?」


「えっ…そうね…そうだね」


「………」



なんだろう、この感じ。
少しみなみがよそよそしいような…




「みーなみ、会いたかった」


湯船で背中から抱きしめるとみなみは嬉しそう。



「みなみも会いたかった!」


「俺の方が会いたかった。一晩切り上げるくらい会いたかった!」


キスしたり触ったり、キャッキャしながら風呂を楽しむ。
…やっぱりみなみがいればいい。
俺が話したいのはみなみだし、触りたいのもエロいことしたいのもみなみだけ。



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