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第12章 月夜の泉

「男のなりをしていた割には、女のように恥じらうのだな」
かあっとリノの顔が熱くなる。
あれほど、男のように強くあろうと決意して、髪も切り、布を巻いて胸と尻を押さえつけ、男と同じ格好をしてきたのに。
こんなことで動揺してしまった。
リノが表情を引き締める。
「…もう、出ますので」
気持ちを落ち着けて、手拭いと服に伸ばした右手は、シバに呆気なく掴まれた。そのまま上に引き上げられ、何も身につけていない上半身が露わになる。