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みんな同じ空の下
第3章 男を装う女
そこへ今回の火北での被害報告である。つまり、警備局が東嵐に人員を送っても、そこにいた咬龍団は既に移動を始めていたのだ。
「おそらく今火北に人を送っても無駄だな。もうあちらには居ないだろう」
このいたちごっこは二年程続いており、警備局の悩みの種であった。
リノもハクトのためにこの状況を打開したいが、良い案が思い浮かばなかった。
二人して黙り込んでいると、リノは外に人の気配がすることに気がついた。
「監理官、タセム・ノラです。よろしいでしょうか」
「ああ、入れ」
入ってきたのは、ひょろりとした優男だった。
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