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みんな同じ空の下
第13章 解放と帰還
「…しかし、せっかく見つけた咬龍団の拠点が変わり残念だったな。…行き先を教えてやろうか」
シバがからかうように言う。
「教えるつもりなど、これっぽっちもないでしょう?」
リノが口角を上げたが、その目は笑っていなかった。それを見たシバが笑う。
「…やはり、お前は面白い。警備局においておくには惜しいな」
「お褒めに預かり光栄です、咬龍団頭領殿」
感情など微塵も入れずに言うとシバの笑みが深くなった。
「体も、なかなか美しかった」
何を思ったのか、あの月夜の日のことをシバが持ち出した。
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