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みんな同じ空の下
第3章 男を装う女
「…とにかく今の拠点を見つけるしかないだろう。半月前の拠点が火北なら今頃はそこを出て、苑心、砂西、南凪、東嵐のいずれかに移っているところだな。まあ検討はついているが」
ハクトが卓の上に国内の地図を広げた。朱墨でいくつかしるしを付けてある。
タセムは興味深く覗き込んだ。
「…これは?」
「咬龍団の出没した場所を示している。無秩序に移動しているようにも思えるが、徐々に王都からの直線距離が近づいている。これだけ王都に近づいてくると身を隠す場所も限られてくるから、残る拠点としては、おそらくこの三カ所が怪しいと私は睨んでいる」
ハクトが卓の上に国内の地図を広げた。朱墨でいくつかしるしを付けてある。
タセムは興味深く覗き込んだ。
「…これは?」
「咬龍団の出没した場所を示している。無秩序に移動しているようにも思えるが、徐々に王都からの直線距離が近づいている。これだけ王都に近づいてくると身を隠す場所も限られてくるから、残る拠点としては、おそらくこの三カ所が怪しいと私は睨んでいる」