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みんな同じ空の下
第16章 シバ・スニヤ ~其の壱:怒り~
納税が出来ず、ミトはたびたび役人に謝っていた。
税のために、食事を切り詰めたこともある。
そんな暮らしの中で、血の繋がらない親子は生きてきた。
ミトがシバと暮らし始めて一年後。流行り病がミトを襲い、栄養失調のせいで、あっという間に彼女は帰らぬ人となった。
――どうして、ミトが。
やりきれない気持ちを抱えつつも、ミトが亡くなった翌日から、シバは昼夜を問わず働いた。
ミトの墓を作る。
その為には金がいる。目的の為、幼い体を酷使することなど、シバには些末なことだった。
得られた金銭で小さな墓石を職人に作ってもらい、シバは侘びしいが誰にも邪魔されない広い土地にミトの墓を建てた。
そして、十になったばかりの少年は、生きるための稼ぎを得るため、村を出ていった。
税のために、食事を切り詰めたこともある。
そんな暮らしの中で、血の繋がらない親子は生きてきた。
ミトがシバと暮らし始めて一年後。流行り病がミトを襲い、栄養失調のせいで、あっという間に彼女は帰らぬ人となった。
――どうして、ミトが。
やりきれない気持ちを抱えつつも、ミトが亡くなった翌日から、シバは昼夜を問わず働いた。
ミトの墓を作る。
その為には金がいる。目的の為、幼い体を酷使することなど、シバには些末なことだった。
得られた金銭で小さな墓石を職人に作ってもらい、シバは侘びしいが誰にも邪魔されない広い土地にミトの墓を建てた。
そして、十になったばかりの少年は、生きるための稼ぎを得るため、村を出ていった。