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みんな同じ空の下
第21章 偽りの恋と真実の愛
だが、咬龍団の目的ならリノが知っている。
リノが一歩前に出た。
「頭領のシバ・スニヤが国家反逆を目論んでいることは知っていますか?」
「…」
ニナが感情の読めない表情でリノに視線を向け、アンリは目を瞠った。
「……キオ、それはどこからの情報だ?」
言うのはやはり何となく気が引けるが、素直にリノは告げた。
「…シバ・スニヤ本人から聞きました」
「はあ?本人からそこまで聞き出して取り逃がしたのかよ」
信じられない、と言わんばかりに大袈裟に顔を歪めたアンリに、リノは冷静な目を向けた。
「休暇中で捕縛権もなかったので。権利のない者が捕縛するのは規則違反ですよ」
「そんなの後で始末書書いてひと月ばかり謹慎受ければいいだけだろ」
わあわあと言い合っていると、拳で机を叩く音がしてリノとアンリの口の動きが止まった。
リノが一歩前に出た。
「頭領のシバ・スニヤが国家反逆を目論んでいることは知っていますか?」
「…」
ニナが感情の読めない表情でリノに視線を向け、アンリは目を瞠った。
「……キオ、それはどこからの情報だ?」
言うのはやはり何となく気が引けるが、素直にリノは告げた。
「…シバ・スニヤ本人から聞きました」
「はあ?本人からそこまで聞き出して取り逃がしたのかよ」
信じられない、と言わんばかりに大袈裟に顔を歪めたアンリに、リノは冷静な目を向けた。
「休暇中で捕縛権もなかったので。権利のない者が捕縛するのは規則違反ですよ」
「そんなの後で始末書書いてひと月ばかり謹慎受ければいいだけだろ」
わあわあと言い合っていると、拳で机を叩く音がしてリノとアンリの口の動きが止まった。