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みんな同じ空の下
第21章 偽りの恋と真実の愛
「…お前、名は?」
シバに問われて、ニナは初めて自分が名乗っていなかったことに気付いた。
「…これは失礼致しました。ニナ、と申します」
「俺はシバだ。今、仲間と共に近くの山東村(サントウむら)に滞在している。村には酒場がないし、手持ちの酒では足りないから、ここまで酒を呑みに来ていたが、ニナのように面白い娘に会えて得をしたな」
精悍な顔立ちの美丈夫は、そう言って杯をあおった。
近くの村に滞在していると言うシバは旅人なのだろうか。
ニナがそう訊くと、シバは悪戯を仕掛けた子供のように笑った。
「…役人が嫌いだと言ったな。ならば明日、俺の滞在する村に来るといい」
翌日には、シバが滞在していると言う山東村にニナの足が向かっていた。
シバに問われて、ニナは初めて自分が名乗っていなかったことに気付いた。
「…これは失礼致しました。ニナ、と申します」
「俺はシバだ。今、仲間と共に近くの山東村(サントウむら)に滞在している。村には酒場がないし、手持ちの酒では足りないから、ここまで酒を呑みに来ていたが、ニナのように面白い娘に会えて得をしたな」
精悍な顔立ちの美丈夫は、そう言って杯をあおった。
近くの村に滞在していると言うシバは旅人なのだろうか。
ニナがそう訊くと、シバは悪戯を仕掛けた子供のように笑った。
「…役人が嫌いだと言ったな。ならば明日、俺の滞在する村に来るといい」
翌日には、シバが滞在していると言う山東村にニナの足が向かっていた。