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みんな同じ空の下
第31章 企み
「…お前が喧嘩を売ったのは、この翔華国だ。国は、お前の理想論だけで成り立つほど甘い相手ではない」
「…そ、その理想を、実現させるために、私は…」
尚も甘い考えを述べようとするタセムに、ハクトはため息しか出なかった。
「刑部にて、相応の裁きを受けるがいい」
ぞっとするほど冷えた声で、ハクトが言い捨てた。
そのまま取り調べを終えて部屋を出ようとするハクトの耳に、タセムの縋るような声が入り込む。
「お、お待ちください、監理官!いや、ハクト様っ!私はっ、この国のために……!」
情けないその声に、ハクトは振り返ることもなく部屋を出た。
「…そ、その理想を、実現させるために、私は…」
尚も甘い考えを述べようとするタセムに、ハクトはため息しか出なかった。
「刑部にて、相応の裁きを受けるがいい」
ぞっとするほど冷えた声で、ハクトが言い捨てた。
そのまま取り調べを終えて部屋を出ようとするハクトの耳に、タセムの縋るような声が入り込む。
「お、お待ちください、監理官!いや、ハクト様っ!私はっ、この国のために……!」
情けないその声に、ハクトは振り返ることもなく部屋を出た。