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みんな同じ空の下
第7章 少女が「女」を捨てた日 ~其の弐:三年前~
センがぎょっとした目でリノを見る。
「…これが私の覚悟です」
「覚悟?」
センが怪訝な表情をした。
「ハクトを守る力が得られるなら、私は女を捨てて男として生きます。男と同じように扱っていただいて構いません。ですからお願いです。私に、武術を教えて下さい」
一本の芯が通ったような声でリノは再びセンに教えを請う。
「セン老師、どうか」
はあ、とセンが呆れたような溜め息を吐き、禿げ上がった頭部をぽりぽりと掻いた。
「……見くびりすぎたか」
ぽつりと呟いた後、センは厳しい目をリノに向けた。
「生半(なまなか)ではない覚悟があるのなら、容赦はしない。その覚悟、貫いて見せろ」
「…これが私の覚悟です」
「覚悟?」
センが怪訝な表情をした。
「ハクトを守る力が得られるなら、私は女を捨てて男として生きます。男と同じように扱っていただいて構いません。ですからお願いです。私に、武術を教えて下さい」
一本の芯が通ったような声でリノは再びセンに教えを請う。
「セン老師、どうか」
はあ、とセンが呆れたような溜め息を吐き、禿げ上がった頭部をぽりぽりと掻いた。
「……見くびりすぎたか」
ぽつりと呟いた後、センは厳しい目をリノに向けた。
「生半(なまなか)ではない覚悟があるのなら、容赦はしない。その覚悟、貫いて見せろ」