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みんな同じ空の下
第10章 遭遇
しかし、住まわせてもらっているとはどういう意味なのだろう。住んでいる、で良さそうなものなのに。
村に入ると、村人がレンカに声をかけてきた。
「おぅ、レンカ。どうしたんだ、その美人」
「リノっていうんだって。一人で山を歩いていたから、ここでご飯食べさせてあげようと思って」
「そりゃあいいね」
「あ。ねえ、シバ様は帰ってきた?」
レンカが周囲を見回しながら、村人に訊いた。
「ああ、もう戻っているよ」

――シバ様。

わざわざ敬称をつけて呼ばれているということは、シバという人物はこの村の長のことなのだろうか。そうリノが訊くと、レンカも村人も愉快そうに笑った。
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