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第10章 遭遇

「ああ、確かにそう思うかもな。だが村長は別の人間だ。シバ様は…」
村人が言い淀み、レンカの方を見た。
レンカが少し考え、首を振るのを受けた村人が、先程とは違う上辺だけの笑みを浮かべた。
「…まあ、あれだ。俺達にとっての英雄みたいなもんだよ」
村人の返答は曖昧で、リノは首を傾げた。
「シバ様のことが知りたいなら、会えばいいよ」
レンカがリノの手を取り、村の奥へと進み始めた。