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私達が人間を辞めた日
第16章 絶望の味
「だから溢すなって!!言葉理解できねぇのかよ!!」
「お前みたいな便器使ってやってんだぞ?便器にもなれないのか」
「わッ!!ああッ...わんっ...わんっ!!」
蹴られる...踏まれる...男達は私を痛め付けて少しはスッキリしたのか、暴力を止めて言った。
「まあ便器以下のお前にしては頑張ったかな。10ポイントやるよ...」
10...?その言葉を聞いた途端、全ての痛みすら忘れ、反射的に声が出る。
「パンを...パンをください...」
「お前本当に卑しいな...しょうがねぇ、取って来てやるよ...後な...」
私に答えた男は不意に私の顔を蹴る。
「喋るなって言ったろ?」
「うっ...わん...」
ここで機嫌を損ねられない...鼻血を垂らしながら答えた。こんな時でも笑顔を浮かべてしまう。
ごめんなさい...私のような便器に...パンをください...