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私達が人間を辞めた日
第20章 【最終章・私達の答え】後編~運命の導き~
「もう...辞めて...」
まともな呼吸ができなくなり、ガタガタと震えながら...自分自身の心に呟く。
徐々に...徐々に...論理的思考を失い...心が作り出す本心か幻聴かも解らない言葉が...私の脳内を支配していく...
理佳さんは...死んだ...首を落とされて...人間としてではなく...奴隷としてだ。
私のせいだ...私が...減点されたから...利用されたから...従えなかったから...自分の愚かさに気付けなかったから...私が...生きてるから...
『そうだよ...全部あなたが悪いの。一生...理佳さんに償う機会もなく...価値の無い命をゆっくり...ゆっくり...失っていくの...』
そんなの...嫌だよ...
『自分の姿を思い出して?もう...まともな人生を送るなんて叶わない体でしょう?そんな無様な姿で...まだ生きたいの?』
理佳さんが...生きてって言ってた...だから...
『そうだね...でも、あなたは...あなた自身は...生きたい?これからもっと酷い事が起きても...耐えられる?』
どこに逃げても言葉は追ってくる...
当然だ...私の心に...逃げ場なんてないのだから....