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夢のうた~花のように風のように生きて~
第5章 《花塵》
《花塵》
 
 それから数日を経た。
 その日の夕刻、お千香は夕飯の支度に張り切っていた。今夜の食卓には大根の煮付け、焼き魚、味噌汁、飯が並んだ。至ってささやかなものだけれど、お千香が腕によりをかけたものばかりだ。
 そろそろ徳松の帰ってくる時刻である。
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