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限りの月
第6章 出逢い
「相原、どうしたの?」
「な、なんでもない…」

美織は顔を逸らした。

(あの人、だ。さっき、私を助けてくれた…)

顔はよく見えなかったけど、多分そう…。


「ありがとうございました」

帰り際、美織はもう一度店員の姿を確かめた。

目にかかりそうな長めの前髪に、少し癖のある栗色の髪、優しい瞳…

(なんだろう…すごくドキドキする…)


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