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限りの月
第6章 出逢い
驚く美織をじっと見つめる男。

「…なんでまたここに……」
「え…?」

言いかけた言葉を飲み込んで、男は靴のまま部屋に上がり、美織の前に片膝をついた。


「…ごめん、少し遅れた。大丈夫か?」

美織の乱れた姿を見て、男は優しく問いかける。
美織は戸惑いながらも、首を縦に振った。

「あいつが目を覚ます前に行くぞ」

そばにあった美織の鞄を拾うと、男は玄関に向かう。
訳がわからないまま美織も衣服を整え、とりあえず彼のあとを追った。


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