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限りの月
第10章 歪んだ愛
刺激が強すぎて苦しくて、うまく呼吸ができない。
足はガクガクと震え、だけど下半身は更に疼きを増していて…

「おね…がい…やめ……ァうっ…!」

ハアハアッと、息を荒げる美織。

(もう、ダメっ…おかしくなる…)

美織の目尻から雫がこぼれた。

「ん、あ、はあっ…」

もう、何度イッたかわからない。
次第に頭がぼうっとして、何も考えられなくなる。

「…ん、はあっ…」

少し刺激に慣れてきたのか、敏感な部分がジンジンして麻痺しつつあった。

イキたいのに、イケない…
そのもどかしさが、自ら腰を動かす。

そんな美織の様子を見て、哲はニヤリと笑いながらローターのスイッチを切った。

「…あっ…」

あと少しでイケそうだったのに…
それを中断されて、美織は請うような瞳で哲を見上げる。

「…なんだ、これが欲しいのか?」

「あ…」

美織の顔がカッと赤くなる。
美織の中で、理性と本能が闘っていた。

欲しいといえば、快楽に溺れてしまう…
哲の言いなりになってしまう…

(もう、こんなこと嫌なのに…)

だけど、疼きが止まらない。


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