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限りの月
第3章 すれ違い
「お世辞じゃなくて、ほんとに。相原さ、けっこう男子に人気あったんだぜ?」
「えっ…」
「おっとりして天然なところがさ」
「…それって褒めてるの?」
「うん。なんていうか守ってあげたくなるというかさ…」
「…」

美織はなんて言ったらいいかわからず、窓の外を眺めた。

『高田はあんたのことが…』

こんな時に限って、はるみの言った言葉を思い出す。



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