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限りの月
第10章 歪んだ愛
フードの男は雑誌を手に取りながら、チラチラ美織を見ている。
(もしかして、あいつは気づいたのか?)
哲はフード男を警戒してジッと見ていると、ふとフード男と目が合った。
「……紫苑ッ!?」
その見覚えのある顔に、哲は思わず声を出してしまう。
まだ美織と通話中だったため、美織にはハッキリとその名前が聞こえた。
『……え? 哲さん、今なんて……』
携帯電話からは美織の動揺する声が響いた。その時、隣に立つフード男が美織の腕を掴んだ。
「しまっ……、あいつ……!!」
哲は急いで車から降りて、コンビニの中へと飛び込んだ。
そして雑誌コーナーへ行こうとすると、二人の姿は消えていた。
「!?」
たった今の今までここにいたのに、美織もフード男もいない。
「くそっ……!!」
哲はバンッと棚を叩いた。
その衝動で、いくつかの商品がバラバラと床に落ちる。
「絶対にっ……、絶対に許さないからな!!」
哲は怒りに震えた。
(もしかして、あいつは気づいたのか?)
哲はフード男を警戒してジッと見ていると、ふとフード男と目が合った。
「……紫苑ッ!?」
その見覚えのある顔に、哲は思わず声を出してしまう。
まだ美織と通話中だったため、美織にはハッキリとその名前が聞こえた。
『……え? 哲さん、今なんて……』
携帯電話からは美織の動揺する声が響いた。その時、隣に立つフード男が美織の腕を掴んだ。
「しまっ……、あいつ……!!」
哲は急いで車から降りて、コンビニの中へと飛び込んだ。
そして雑誌コーナーへ行こうとすると、二人の姿は消えていた。
「!?」
たった今の今までここにいたのに、美織もフード男もいない。
「くそっ……!!」
哲はバンッと棚を叩いた。
その衝動で、いくつかの商品がバラバラと床に落ちる。
「絶対にっ……、絶対に許さないからな!!」
哲は怒りに震えた。