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限りの月
第11章 二人の関係
(じゃあ、やっぱり広瀬くんはこっちの世界にいるの? 長く滞在したせいで、帰れなくなったということ……?)
そう思ったら、身震いした。
もし自分もそうなってしまったら、二度と凜音に会えなくなってしまうかもしれない。
「わるい、怖がらせるつもりはなかった。二、三日なら大丈夫だ。……あんたの気持ちが落ち着くまでは、ここにいてもいいから」
「……っ……」
美織は紫苑の優しい眼差しと声にドキッとした。
(……どうして? 全くの他人なのに、どうしてそこまで優しくしてくれるの? そんなふうに優しくされたら、私……)
「しお……、っくしゅん!」
紫苑の名を呼ぼうとしたら、くしゃみが出てしまった。
「話はあとにしよう。あんたが体調崩したら、旦那さんが心配するからな。今日はゆっくり休んでほしい」
「……はい……」
美織は複雑な気持ちを抱きながら、紫苑の言葉に甘えさせてもらうことにした。
そう思ったら、身震いした。
もし自分もそうなってしまったら、二度と凜音に会えなくなってしまうかもしれない。
「わるい、怖がらせるつもりはなかった。二、三日なら大丈夫だ。……あんたの気持ちが落ち着くまでは、ここにいてもいいから」
「……っ……」
美織は紫苑の優しい眼差しと声にドキッとした。
(……どうして? 全くの他人なのに、どうしてそこまで優しくしてくれるの? そんなふうに優しくされたら、私……)
「しお……、っくしゅん!」
紫苑の名を呼ぼうとしたら、くしゃみが出てしまった。
「話はあとにしよう。あんたが体調崩したら、旦那さんが心配するからな。今日はゆっくり休んでほしい」
「……はい……」
美織は複雑な気持ちを抱きながら、紫苑の言葉に甘えさせてもらうことにした。