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限りの月
第4章 亀裂
「…知るわけないだろう」

哲は写真をクシャッと握りしめ、床に投げつけた。

「あっ…」

美織は体を起こそうとするが、哲に馬乗りにされ身動きできない。


「あの写真がそんなに大事か」
「…わからない…」
「それならもう忘れろ」
「でもっ…」

美織は唇をキュッと結んだ。


大切なもの…


そう言いたいが、哲は受け入れてはくれないだろう。


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