この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喘ぐなら、彼の腕の中で
第2章 私が2番目なの?

「半分は合ってるけど、半分は違ぇな」
「え~?どの部分?」
マスターに別れを告げて、莉央と一緒に店の外に出る。
酔った体に、夜の風が気持ちいい。
「ヤリたいのには理由があるんだよ」
「……はぁ? 単に性欲の問題でしょ」
「俺の場合はそれだけじゃない」
その話、聞かなきゃだめかな?
莉央が色んな女と寝る理由なんて
興味のない私にとっては、迷惑以外の何物でもないんですけど。
駅に向かって歩くスピードを速めると
「沙月」
後ろから莉央に呼ばれる。
「明日、スカート履いて出勤しろよ」
「……え?」
「替えの下着も持ってきた方がいいぜ」
「……」
………頭イカレてるの?
意味が分からず、薄笑いを浮かべる莉央を無視して足を進めた。
だけど
20年間続いた、莉央と私の幼なじみという清い関係
それが今日で最後だったってこと
この時点ではまだ、知る由も無かった。

