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喘ぐなら、彼の腕の中で
第2章 私が2番目なの?

「わ、あと1時間で終電」
これ以上飲んでたら帰れなくなるし、そろそろ莉央も解放してあげないと。
……とはいえ、明日から
一体どんな顔をして芹澤さんに会えばいいんだろう。
「莉央の遊び気質は今に始まったことじゃないけど。
まさか芹澤さんがそんな人だったなんて」
嘆きながらバッグから財布を取り出すと、莉央も煙草を灰皿に潰した。
「男なんて大抵そんなもんだろ。
芹澤も俺と同じだよ」
「そこは一緒にしないで。
……私は絶対、芹澤さんに愛されていたもの」
そうだよ、この半年間
確かに私は愛情を注がれていると実感してた。
だからこそ事実を突き付けられた今でも
亜美が本命の彼女だったなんて……どうしても信じる事が出来ない。
「莉央の場合はただヤリたいだけでしょ。
女性を抱くことに “ 心 ” が無いのよ」
「…… “ 心 ” ねぇ……」
莉央は少し笑みを浮かべながら呟くと
私が出したお札を無視して、カードをマスターに渡した。
………まぁ、いつもこうして勝手に奢ってくれるところは
出来る男として、ちょっとだけ認めてあげてもいいかな。

