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喘ぐなら、彼の腕の中で
第14章 爆発

「………」
無言でその手を避けて、1歩後ろに下がった。
芹澤さんは笑顔で両手を広げる。
……いいよね?
もう、充分我慢したよね?
って誰に聞いてるか分からないけど
とにかくこれ以上は抑えられない。
誰かがカウントダウンをしなくても
既にアクセル全開。
誰かがゴングを鳴らさなくても
綾瀬沙月、25歳
………戦闘開始。
「……は、芹澤さんの方よ」
「え?」
「可哀想なのはあんた達よ!!」
芹澤さんが何かを言う前に、その両腕を掴んで
全身の力を込めてテーブルの上に倒した。
ガタッと大きく音がして、芹澤さんが強く頭を打ち付ける。
「~~~痛っ……!!」
奇しくも4日前、同じこの資料室のテーブルで
莉央が私を押さえつけた時と同じ格好。

