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喘ぐなら、彼の腕の中で
第14章 爆発

「……沙月?」
「いいの。
莉央の許容範囲が、既に宇宙まで広がってしまったとしても。
だって諦められないんだもの」
心が無いとか、歪んでるとか
細かいことはもうどーでもいい。
莉央が今まで私に与えてくれたことが全てだ。
あの時、莉央の手を振り払ってしまったけど
莉央が許してくれるまで、全力でその手を握り返したい。
─── 莉央がまた愛する心を取り戻してくれるまで
お母さんや翔ちゃんをはじめとしたみんなが
優しくて暖かい心を持つ彼を、愛している事に
莉央自身が気付いてくれるまで ───
「沙月……さっきから1人で何言ってるの?」
完全に意気消沈した芹澤さんがオドオドしている。
はぁ……仕方ない。
本人は聞いてくれなかったけど、今気持ちが溢れてどうしようもないから、この男に言ってやろう。
「莉央が私を好きじゃなくても
私は一生、莉央を愛してる」

