この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喘ぐなら、彼の腕の中で
第15章 あと、もう少し

……待って。
誰か一旦時間を止めて。
じょ、状況整理させて……!!
そんな私の願いも空しく、ハンパないオーラをまとってその男は近付いてくる。
反射的に後ずさりをして、ガタッと本棚に背中を付けたけど
莉央の目はもう1人をロックオンしていた。
「……宮本。 お前いつの間に……」
芹澤さんはもう顔面蒼白で、額から汗が吹き出ている。
2人の背はちょうど同じくらいだけど、完全に蛇に睨まれた蛙だ。
「芹澤、本気であの女どうにかしろよ。
俺がイ○ポって噂流しまくってる」
「………!!」
はぁぁ!?
またしても血が逆流するような怒りがぶり返してくる。
芹澤さんだけじゃなくて他にもって、亜美の奴どんだけ口軽いのよ!!
……って叫びたいけど
莉央がここに来た衝撃の方が勝ってるから、体が動かない。
「まぁ、別に誰にどう思われてもいいよ。
俺がお前に言いたいことは、こいつが言ってくれたし」
「……!」
「……途中から、予期せぬ告白まで聞けたけどな」

