この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喘ぐなら、彼の腕の中で
第15章 あと、もう少し

芹澤さんはテーブルから立ち上がると
私を一切見ずに、そそくさと扉へと向かっていく。
ちょ、ちょっと待って。
逃げる気!?
なぜか莉央は冷静だけど、私の怒りが治まらない。
私はもういいけど、せめて莉央には一言謝りなさいよ!
「……っ 芹澤さ…」
扉に手をかけた芹澤さんを引き留めようとした時
「おい、忘れ物だ」
私の横を莉央がすり抜けると
芹澤さんの肩をぐっと掴んで振り向かせた。
「 莉央…!?」
「……!!」
次の瞬間
……ゴフ………ッ!!!
「~~~~!!!」
ひーーーー!!
やっぱり怒ってんじゃん!!
莉央の右膝が、芹澤さんの股間に思いっきりヒットして
鈍い音と共に、芹澤さんが扉の前でうずくまった。
目の前で炸裂した一瞬の出来事にフリーズする。
……い、痛っ……!!
痛い…よね?
私は女だから分からないけど
そこを蹴られると激痛なんですよね!?
せ、芹澤さん涙目………!!

