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喘ぐなら、彼の腕の中で
第15章 あと、もう少し


………っ
もうダメだ……!


「……た、田部さん……
私、もう少し気持ちを落ち着かせてから戻ります……っ」


それだけ言うのが精一杯で、莉央の胸に顔を埋めて必死に耐える。

中に入る指が3本に増えて、じゅぷじゅぷと淫らな音をワザと引き出して
立っていられない程、足がガクガクと震えだした。


「うん、分かった!
無理しないで、急がなくていいよ」


明るい声が返ってきて、少しだけホッとする……のも束の間


「あ、そういえば宮本さん来なかった?」

「………!!」

「沙月ちゃん探しに行ったまま、戻ってきてないような。
でもまぁいっか。
後で会ったら、適当に言っておくね~」


こ、ここにいます……!!

意識が飛びそうになる中、やっと田部さんの歩く音が遠ざかっていく。

莉央のスーツを掴んだ手に、力が入って

もう、限界………!


「……っ莉央…も、…いや…!」
「いいよ、我慢するな」
「あ……だ、だめ…もう……」
「沙月、俺を見ろ」


腰に回っていた手が離れ、ぐいっと顎を持ち上げられて
莉央の舌が私の唇を舐める。

さっきの戸惑った表情はどこへやら、その目はギラギラと光り輝いていた。


「イっていいよ」

「……っ…んんーー……!」


莉央に耳元で囁かれて

私は絶頂を迎えた。




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