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喘ぐなら、彼の腕の中で
第15章 あと、もう少し

「……はぁ……っ」
呼吸が乱れて体が火照る。
崩れるように、また床に座り込んだ私の頭を
莉央は笑みを浮かべて優しく撫でた。
「相変わらずエロくていい顔するな」
「……っ」
「ギリギリの状況はやっぱり楽しい。
こうなったら、社内全室制覇してみる?」
~~~なんなのよこのギャップは!
さっきまでの切なさを返して!
それになんだか色んな事が曖昧にされた気がする!
莉央は自分の指をぺろっと舐めると、そのまま出口へ足を向けた。
「ま、待ってよ!
まだ話は終わってな…」
「俺は終わった。
アポあるから先に行く」
「………っ
じゃ、じゃあ今日仕事終わったら……!」
火照った体が疼いてるのもある。
だけどそれよりも
心を開き始めた莉央に、たたみ掛けるなら今だ。
「……今夜、一緒にいたい」
心臓がドキドキ鳴ってるけど、返事はちょっぴり期待できる。
だって
さっき、時々私に逢いたいって……///
「無理。先約あるから」
「……は!?」
「金曜の俺は貴重だって前に言っただろ。
予約するなら、せめて1ヶ月前に済ませとけ」

