この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
喘ぐなら、彼の腕の中で
第4章 疼く体

……言葉が、出てこない。
「なるべく芹澤さんの話はしないように気をつけるね。
あ、でもちょっとは聞いてほしい時があるかも♡」
「………」
「沙月が知らない芹澤さん、こっそり教えてあげるね♪」
亜美はそう言って微笑むと、お店の中に入っていった。
……私が芹澤さんと関係を持っていることを
亜美は、本当に知らないんだ。
だから
心を抉る言葉を、笑顔で私に言えるんだね。
「……ごめんね、亜美」
知らなかったとはいえ、あなたを傷つけていることには変わりはない。
だけど、芹澤さんの真意を確認したいの。
半年間、愛されていた時間が嘘だって
お前は体だけの関係だったんだよって
はっきり言ってもらえたら、そこで終わりにする。
………今夜を、最後にするから。

