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喘ぐなら、彼の腕の中で
第5章 忘れさせて

─── 多分、少しの間意識が無かった。
「………」
脱がされていたショーツが、いつの間に……
莉央に体を起こされたときには、莉央も私も元通りの姿に戻っていた。
暗闇に目が慣れて
窓ガラスから漏れる外の光で、彼の表情が浮かび上がってきて……
「……!」
………その微笑みに目を奪われた。
「お前、最高」
「……っ」
「すげーイイ顔してた。ありがとう」
・・・は?
ありがとう?
ここでお礼?
莉央の目はキラキラと光っていて、優しい笑顔でもう一度キスをしてくる。
……あ、あなた誰……?
「莉央、別人みたいなんだけど…」
「お前も別人のようにイイ声してたぜ。体痛てぇ?」
「……痛くない」
「気持ち良かった?」
デスクから下ろして立たせると、莉央は両手でふわっと私を包み込んだ。
……体だけの関係なのに、こんなアフターフォローまでするの?

