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水は低きに流れる
第3章 流されやすくて
胸の上下にテープが巻かれて息をすると少し締め付けられるような感じがする。

自然と胸を張るように背筋を伸ばしてて両腕が怠くてゆっくりと様子を伺うように下す。

岩崎さんは何も言わない。



「岩崎さん?」



岩崎さんの気配が全然しなくなって、真っ暗な状況が不安で思わず声をかける。

座ったままの状態で岩崎さんがいると思われる場所を両手を前に出して探るけれど空を切るばかりで岩崎さんがいない。

急に胸に何かが触れた。



「きゃっ」



それが岩崎さんの指だってすぐに分かったけど、視覚が奪われた状態ではいつもより感覚が鋭くなっているみたいで触れただけで体が強張った。



「胸を拘束すると感度が上がるって本当だな」

「や・・・っ、んっ」

「すげぇ乳首硬くなってる」

「やだ・・・」



見えないけど言われなくても自分で分かってることを改めて言われると恥ずかしくてたまらない。



「お前さ、本当に抵抗もしないのな」

「そんなこと・・・」

「そんなことある」

「んんっ!!」


強めに先を摘ままれると無意識に胸を突き出すようにしていた。



「はぁ・・・んっ、あぁ・・・ん」



視界で見えないことは敏感にさせることだけでなく、見えないことで大胆にもさせられる錯覚も生んでいた。

指の腹で硬くなった胸先を弄ばれ続けても、いつのまにか抵抗なく切ない喘ぎ声を漏らしているだけになっていた。

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