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私の中のおっさん
第1章 巨人女から 叔父様との関係を強要されて――



「……っ ま、待って下さいっ 叔父様……、やぁ、まってぇ~……っ」



 タオル地にしては、パイルの輪っかが大き過ぎる、フゴフゴしたそこで、

 わたくしは必死に、自分の叔父を止めていた。

「 “ねね” ……。ごめんな。でも、こうするしか……」

 辛そうに謝罪の言葉を囁きながらも、手を止める様子の無い叔父は、

 先程から、紺の襞スカートの中へと、手を忍ばせていて。

「叔父様、だ、ダメです……っ な、なにか、他に方法が――」

 わたくしと叔父が陥った、この奇想天外な窮地。

 何処かに何らかの凌ぐ方法が、絶対にある筈。

 しかし、

「う~~ん “羞恥に悶える女子高生” ってのも萌えるんだけどさあ~。そろそろ、始めて欲しいんだけどぉ?」

 遥か上から降って来た女の声に、わたくしは思わず「ひっ」と咽喉を鳴らし。

 そして、制服の膝丈スカートを押さえていた両腕は、

 天から伸びてくる巨大な手で、軽々と頭上に纏められてしまった。

「ほら “叔父様” 。姪っ子の “ねね” ちゃんの手は、あたしが押さえててあげるからさ。とっとと先に進めてよ?」

 叔父にそう “命令” した女は、茶色の瞳を興味津々に2人へと向けていて。

 それを苦々しげに睨み上げる叔父は、屈辱を滲ませながらも懇願する。

「……ああ、解っている。だが、頼む。ねね に痛みだけは、与えないでくれ……」

「……叔父、様……」

 わたくしの両腕を押さえつけているのは、暖かな体温を持った片手。

 けれどそれは ものすごく大きく、同じ女とは思えないほどに力が強くて。

 それもその筈――。

 今のわたくしと叔父の体長は、この女の約7分の1。

 言わば “りかちゃん人形” 程の大きさしか、なかったのだ。




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