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私の中のおっさん
第1章 巨人女から 叔父様との関係を強要されて――



「どうして、こんな状態になっているのか?」

 ですって――?



 そんなこと、わたくしが聞きたいです。





 年末年始。

 代々続くわたくしの家――老舗呉服問屋を営む屋敷では、

 親族一同による「親族会議」という名の、忘年会が執り行われていた。

 今年の4月に高校1年に進級したばかりの わたくしは、部活の茶道部の仕事納めに参加し。

 その後、まっすぐ帰途に就き。

 だだっ広い日本建築の玄関先、件の叔父様と半月ぶりに顔を合わせ、挨拶を交わした。

 その途端――
 


 どうして、こうして、こんな事になってしまったのか。

 見も知らぬ女――しかも巨人の部屋に、叔父と一緒に転がっていたのだ。

 初めは信じられなかった。

 わたくしは白昼夢を見ていて、だからこんな説明の付かない状況に陥っているのだと思っていた。

 しかも、

 どうやらこの女、酔っ払っているらしいのだ。
 
 というのも、

 テーブルの上には、缶ビールの空き缶が散らばっているし。

 わたくしと叔父様が当初 へたり込んでいたフローリングにも、巨大なワインボトルが転がっていた。

 こちらも、この奇怪な状況に驚いていたが、

 もちろん女も、突然 降って湧いた小人2人に、心底ビックリしていて。

 けれど、

「ふ~~ん。じゃあ、2人は叔父と姪って関係な訳? うひゃあ~、禁断のカンケイ、だ。近親相姦~~❤」

 互いに己の身の上を、説明し合っていた最中、

 この女――三芳 菊は、何故か喜色満面の面持ちで、変な事を口走り始めた。

「な……っ 失敬な! 私と ねね はそんな関係じゃない。ただの叔父と姪、それだけだっ」

 声を荒げ、菊の言葉を訂正した叔父。

 その毅然とした態度に わたくしの心は、叶う筈も無い初恋に しくしくと痛んだ。

 ほら、よくあるでしょう?

 年の近い 大人で素敵な叔父に、淡い初恋を抱く姪――なんて。

(淡い初恋……。そう、わたくしのこの浮付いた気持ちも、いつかは泡の様に消えて無くなる筈……)

 叔父の発する “真実” をなるべく聞き流し。

 わたくしは ただただ、2人のやり取りを眺めていた。

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