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覚醒
第6章 共謀
「これがご褒美?」
山下はクレアに尋ねた。
「そうだよ。それ全部私の下着。欲しいでしょ?」
山下は欲しかった。しかし欲しいとは言えない。

リサはご丁寧に山下の前に全部並べた。

「欲しいんでしょ?」リサは山下を覗き込む。

「いらないんだ。じゃあ私持って帰ろう。」
リサが紙袋にしまい、持って会議室を出ようとした。
「待って!待って下さい…」
リサは立ち止まりこちらの様子を伺い、クレアはクレアで私を見ている。

「ちょっと待って下さい。」

「どっちよ?」
リサがしびれを切らせ言った。

「それは…それは…私に下さい…」
私は土下座した。自ら土下座した。

「欲しいの?」クレアが言い、
「そんなに欲しいんだ!」リサが言った。
「はい。欲しいです。」
「またち○こ勃ってるんじゃない?」
リサが山下に聞いた。
「は、はい…勃ってます。」
「じゃあ見せてごらんよ。」リサがクレアを見ながら言った。
「早く。脱ぎなよ!」リサが山下を急かす。

山下はズボンを脱ぎ、パンツを脱いだ。

リサが携帯を手に取った。

「撮影だけは、撮影だけは、お許し下さい。」
慌てふためき山下はリサに飛びかかった。
とっさにリサは体をそらし、
「わかった。わかった。撮らないからゴメンね!」

「いいよ。それ全部上げるから。」クレアは言った。

「ありがとうございます。」山下はクレアにお礼をした。

クレアの中ではクレアの下着を盗ったのは村田か村田の女関係の誰かだと確信していた。
クレアは【こいつは使える…多分何かの役に立つだろう⁇】そんな思いで山下に自分の下着を上げ、従順な下僕としての役割りを与えた。

「手に取ってごらんよ!」リサが山下を煽った。
「やめて!私が見てないとこでやってよ!」
クレアが強い口調で言った。
「リサ帰ろう!」
リサは物足りなさがあったがクレアの勢いに負け荷物を手に取った。
「じゃあね。土下座君!」
「はい。今日はいろいろありがとうございました。」
クレアは何にも言わず会議室を出た。山下は正座をして肉棒を勃てお見送りをした。

【私は、私は、何をしてるんだ…】
山下は自問自答した。欲望のままに動き、理性がなくなり、何のためにクレアの下着が欲しかったのか…自分にはわからなかった。

クレアとリサのペースに巻き込まれた自分を恥じた。

【あのコンビニが…あれから…】

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