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最初に出逢った日のように~一片丹心・300年の恋~
第3章 恋しくて~宿命の二人~
 私の大好きな揚げパンを揚げる匂いもどこかの露店から流れてきて―。そこで、また別の光景が浮かぶ。
 彼と一緒に美味しそうに揚げパンを頬張る自分の姿が見えた。だが、と、首を振る。今の、思い出そうとしているのは、彼と揚げパンを食べたときじゃない。
 再び、最初の映像がまた浮かんだ。そう、彼と二度目に漢陽の下町で出逢った時。彼―ユンが私に露店でタンザナイトのノリゲと簪を買ってくれた。あれは後々ずっと、私の宝物になったのだ。
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