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最初に出逢った日のように~一片丹心・300年の恋~
第2章 過去世の記憶
「それじゃ、君―」
 ここで少し言い淀み、照れたように笑った。
 名前を呼ぶのも照れるなと、独りごちた。
「ファヨンはチマチョゴリとかは着たことはある?」
「そうね、親戚の結婚式とか、お葬式とかでは着たことはあるけど」
「じゃ、抵抗はあんまりないかな」
 その言葉の意味が判らないままに、いつしか二人は古びた写真館の前に立っていた。見た目は小さなコンクリートの町のどこにでもあるような昔ながらの写真館である。
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