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吼える月
第34章 連携
◇◇◇
わがやみめさましげるものちりようむむろいでちむとりとなて
テオンは先に想定したきまりに従って、変換していく。
お(を)→め
す → て
の → む
た → し
は → よ
ち → き
我が力(=ひ)→ち
かがみ→ 我が国 → ひりよう
我が国→ ひりよう → かがみ
わがやみ「お(を)」さま「た」げるもの「ひ」りよう「の」「の」ろいで「ひ」「の」とりとな「す」
「これで、"ひりょう"を"かがみ"に変換するよ」
わがやみ「お(を)」さま「た」げるもの『かがみ』「の」「の」ろいで「ひ」「の」とりとな「す」
「これは……"我が闇を妨げる者 鏡の呪いで火の鳥となす"、火の鳥?」
シバが怪訝な顔をテオンに向けた。
「これは玄武を救う、溶岩にいる火の鳥かもしれないし違うかもしれない。たださ、シバ。"我が闇を妨げる者"って意味がとりにくいな」
「他に変換があるのでは?」
『朱雀の羽は裏表。我が国は鏡となり、鏡は我が国となる。我が力は水に覆われ、水は地となす。即ち我が力地には及ばず、「我が力も地となす」が、もとより「地はきとなす」。我の業火によりて木々の「葉は夜に隠れ」、眠りもまた闇に消ゆ。「田は死」、「野は無」となり、汝らの「すは我が手に」落ちる。我が「尾は目となり」、我の頭は尾に向くが、終焉は開始となる』
「シバシバ、ここじゃない? "眠りもまた闇に消ゆ"」
「つまり、"ねむり"を"やみ"にしろと?」
「うん。だとしたら……」
"我が眠りを妨げる者 鏡の呪いで火の鳥となす"