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吼える月
第10章 脆弱
  

 


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 赤い月の光に照らされて、女の嫋やかな白い裸体は男の上で揺れた。

 

『いいぞ、いいぞ、この女――。

まるで生娘のように締め付けてくる!!』



 屈強な男の肉棒が、女の胎内を激しく掻き乱す。

 やがて肉棒がぶわりと質量を増し、女の胎内の奥へと……欲の濁流が勢いよく放たれた。


『どけ、交代だ!!』



 間髪入れずに別の男が、女の尻を突き出させて、後ろから……どろりとした白濁液にまみれた女の蜜壷に、滾ったモノを突き入れる。


 ぐちゃぐちゃと、愛のない性交はまるで動物の交尾のように。


『思わぬ拾いものだな。はぁはぁ……っ、どこの娼婦だよっ!! 女、顔の布を取れ』



 後ろからとられる、顔を覆っていた布。


 慣れぬ痛みを必死に堪えていた女は、その顔を男に向け、誘うような流し目で笑う。


 
『……おぉ……美人じゃないか。やべ、この顔だけで……イク……っ』



『ああ、もう待ちきれねぇ。口に咥えろ』

『俺は後ろだ』


 多くの兵士達に蹂躙され、穴という穴を塞がれ、それでも女は笑みを浮かべていた。

 それは快楽から出たものではなく、これからの未来を思ってだということに、兵士達は気づかない。



『女……。一度きりでは惜しすぎる。

お前の名前は……? どこに住んでいるんだ?』



 女は、生臭い肉棒を口から離して言った。



「言ったら……お願いを聞いてくれる?」



 男達は魅入られたように頷いた。



「……名前は、ユウナ。黒陵の国の姫よ。

私が気に入ったのなら……早く黒崙に迎えに来て。

……男に飢えて飢えて、体が疼いて仕方が無いの」


 女の指には、高価な指輪。


「どうせ5日後に捕まえにくるのなら、その前に白昼堂々捕まえにきて輪姦してよ。沢山の兵士達と楽しませて」


 兵士達はにやりと笑うと、各々一斉に抽送を激しくさせ……、獣のように吼えながら、己の欲を吐き出した。



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