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吼える月
第12章 心願
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我らは星見。
倭陵の過去と未来を視る力を持つ特殊な一族の末裔なりて、女神ジョウガの命のもと、汝ら倭陵の民に警告を与える者なり。
我、汝らに古の昔語りをしたり。
それは倭陵が出来る前の、遙かなる昔のこと――。
彼の者、変若水(おちみず)を見せて男女に云ふ。
ふたりで飲まば、不老不死たる人にぞならん。
然れど、ひとりで飲まば……天神にぞならん。
男が願いたるは、永遠なる刹那。
女が願いたるは、刹那なる永遠。
そして、悲劇は起こった――。
~星見文書~
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