この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第17章 船上2
 

 ユウナの心を大事にしたいと、躊躇しながらも求める……サクの武骨な指が愛おしくて。


 この指に。

 この手に。


 幾度守られてきたかわからない。

 幾度励まされてきたのかわからない。


 彼は男でしかも武人だ。

 手先で軽く押さえつけるだけで、なんとでもできるだろうに。


 それでも――、

 そうしないサクに心がきゅうと締め付けられて。



 サクは、力ずくで奪ったあのゲイとは違う。

 ゲイに従うしかなかったリュカとも違う。



 ……サクが、サクの指までが、愛おしくて――。

 いつまでも一緒にいられるようにと、願いを込めた。


「姫様……」


 自分の指に、くるくると絡みつかせるユウナの舌の感触に、サクはぞわりとした興奮を覚えてしまう。


 ユウナのすべてが挑発的で。

 すべての我慢が一度に壊されそうで。


「姫様、そんなことされると……」

「甘い……」


 ユウナの顔がうっとりとしたものになる。


 愛おしいサクの指だから。

 ……蜜がついているから。


「サク……とっても甘い」


 媚薬の残滓を口から摂取したことにより、ユウナの瞳に……鎮められていた激しい欲情の色が見え始める。

 それはサクの瞳にも伝播する。


 言葉がない代わりに、ユウナの舌淫の音が響く。


 ぴちゃぴちゃ……。


 それは媚薬よりも、サクを燃え立たせた。
/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ