この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
吼える月
第21章 信愛
「どうですか? 俺の指」
「ああ……、あああん、サク、気持ちいい……っ、サクがしてくれるの、気持ちいいの……っ」
「っ……」
「ねぇもっと。もっとサクに気持ちよくされたい。ねぇ、サク……っ、ぎゅっとして……。ひとつに…溶けちゃいたいよ……っ」
「………」
「サク、もっとあたしにサクを欲しい。欲しいの、抱きしめられたい。気持ちよくして貰いたい。サクに、ねぇ、サクに……っ」
舌っ足らずの訴えに、サクが爆ぜた。
「煽る……なよ、俺を。そんな可愛いこと言われたら……たまらなくなるじゃねぇかよ。我慢出来なくなるじゃねぇかよっ」
サクの指が、蜜で溢れた花園を掻き乱すようにばしゃばしゃと激しく動く。そんなサクにユウナは身体を擦りつけて喘ぐ。
「ぁぁんっ、ぁぁぁ……、あっあっああああっ」
「俺はお前の心が欲しいんだよ。欲しいから我慢してるんだよ。わかれよ、なぁ……好きなんだよ、お前が。好きで好きで好きで堪らねぇんだよ。これ以上を望むなら、なぁ、俺に心をくれよ。そうしたら、俺……っ、俺……っ」
「駄目、駄目駄目、イっちゃう、イク、イク、サク、サク、サク――っ」
衝動的にユウナを果てに押しやってしまったサクは、はぁはぁと荒い息をついた。ユウナはびくびくと身体を痙攣させた後、サクに抱きついてくる。
「サクぅ……」
甘えっ子のような仕草は、まるで情事後の睦み合いのようで。
錯覚してしまう――。
心が通じ合えたのだと。
だがそれは思い上がりだと思えばこそ。
サクは献身に回るのだ。
ただひたすら、愛情を注ぐ側に。
いつか、報われるようにと願いを込めて――。