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甘く、深く、繋がって
第10章 戻れない日常
噂の斎藤たっくんが斎藤さんだという決定的な事は言ってなかった。でも、限りなく斎藤さんッポイ。
どんなに違うと否定しても、斎藤さんだと思えてしまって……
斎藤さんは始めから身体が目的だったの?
不安になってしまう。仕事が手に付かないほど浮ついていた心が急速に冷えていく。両手が震える。
違う、たくさん優しくしてもらってるもの。
初めはイヤッて言ったら、止めてくれたもの。
そんな事は、ない。
必死に否定して
でも、繋がった瞬間に目の色が変わった事とか、黒田さんとの事に思うところがあったにしても、一緒にいる間中ずっと繋がされた事が不安を煽る。
や、だ
身体だけは……嫌
震える手をギュッと握り締めて、足元がぐらつくような感覚に耐えた。
今の噂は、斎藤さんの事じゃない。
何度も自分に言い聞かせ、震えが落ち着くのを待って仕事に戻った。
でも、よっぽど顔色が悪かったみたい。わざわざデスクまで歩いて来た課長にパソコンの電源を落とされた。
「もう、今日は帰って休みなさい。明日も一日休んで、体調を整えて明後日出て来るように」
優しくだけどキッパリ言い切られて、私は帰る事になってしまった。
どんなに違うと否定しても、斎藤さんだと思えてしまって……
斎藤さんは始めから身体が目的だったの?
不安になってしまう。仕事が手に付かないほど浮ついていた心が急速に冷えていく。両手が震える。
違う、たくさん優しくしてもらってるもの。
初めはイヤッて言ったら、止めてくれたもの。
そんな事は、ない。
必死に否定して
でも、繋がった瞬間に目の色が変わった事とか、黒田さんとの事に思うところがあったにしても、一緒にいる間中ずっと繋がされた事が不安を煽る。
や、だ
身体だけは……嫌
震える手をギュッと握り締めて、足元がぐらつくような感覚に耐えた。
今の噂は、斎藤さんの事じゃない。
何度も自分に言い聞かせ、震えが落ち着くのを待って仕事に戻った。
でも、よっぽど顔色が悪かったみたい。わざわざデスクまで歩いて来た課長にパソコンの電源を落とされた。
「もう、今日は帰って休みなさい。明日も一日休んで、体調を整えて明後日出て来るように」
優しくだけどキッパリ言い切られて、私は帰る事になってしまった。