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甘く、深く、繋がって
第10章 戻れない日常
いっそ会って、直接斎藤さんに聞いた方が良いのかな。俺の事じゃないって言ってもらえる……よね?
お風呂から出て、着替えもドライヤーも全部終わらせた。ローテーブルのクッションに正座して、お水を飲んで深呼吸。じっと携帯を見つめ、震える指で画面をタップした...
『具合悪くなったの?』
帰らされた事を伝えると斎藤さんの声が曇った。
「……はい」
『連絡くれたら会社まで迎えに行くのに……もう家?』
「家、です」
『今から行っても良い?』
聞かれてドキンと心臓が跳ねる。
「あ、でもせっかくのお休みですから」
『うん、大丈夫。ちょっと責任感じるし、顔見たい』
反射的に断ろうとして、あっさり言い切られてしまった。
あぁ、来てしまう……
男の人を家に上げるのは初めてで、大急ぎで部屋を整えて
……緊張する
聞く?
聞かない?
どうしよう……
結論を出せる間もなく、インターホンが来客を告げた。恐る恐る受話器を取って
「はい」
『斎藤です』
耳に響いたテノールに胸がギュッとなった。
「あ、はい」
オートロックを開けて数分後、斎藤さんがうちに来た……
お風呂から出て、着替えもドライヤーも全部終わらせた。ローテーブルのクッションに正座して、お水を飲んで深呼吸。じっと携帯を見つめ、震える指で画面をタップした...
『具合悪くなったの?』
帰らされた事を伝えると斎藤さんの声が曇った。
「……はい」
『連絡くれたら会社まで迎えに行くのに……もう家?』
「家、です」
『今から行っても良い?』
聞かれてドキンと心臓が跳ねる。
「あ、でもせっかくのお休みですから」
『うん、大丈夫。ちょっと責任感じるし、顔見たい』
反射的に断ろうとして、あっさり言い切られてしまった。
あぁ、来てしまう……
男の人を家に上げるのは初めてで、大急ぎで部屋を整えて
……緊張する
聞く?
聞かない?
どうしよう……
結論を出せる間もなく、インターホンが来客を告げた。恐る恐る受話器を取って
「はい」
『斎藤です』
耳に響いたテノールに胸がギュッとなった。
「あ、はい」
オートロックを開けて数分後、斎藤さんがうちに来た……