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甘く、深く、繋がって
第3章 再会
ニッコリ笑って奥に進む、彼の背中に付いてオープンキッチンの前を横切った。意識し過ぎてウェイターさんの背中から視線を外せない。
「お掛け下さい」
窓に面したテーブル席。ひかれた椅子に腰を下ろす。
「お決まりの頃、また伺います」
お水とメニューを置いて下がる彼を目で追う振りをして、キッチンの中を伺った。
中にいるスタッフは三人。
斎藤さんらしき人は、居ない。
居ないんだ……
すごく緊張していたからか、予想していたはずなのにそのショックは大きくて。深いため息がこぼれ出た。
街道に並ぶ桜の木々に視線を移す。
日の光に照らされて、空の蒼との紅葉した葉のコントラストがとっても綺麗。
会いたかったな……
今日は遅くなったから、その分ゆっくり戻って良いと課長に出掛けに声を掛けられていた。とはいえ休憩時間は一時間。
ぼんやりしても居られなくて、落ちた気持ちを戻せないままにメニューを手に取った。
食欲、なくなっちゃった。
何を頼んでも美味しいのは知ってるのに、どれも魅力的に思えない。
はぁ……
また一つ、ため息を吐いて
「お決まりですか?」
掛けられた声に身体が震える。
この、声……
恐る恐るメニューから視線を動かした。
「お掛け下さい」
窓に面したテーブル席。ひかれた椅子に腰を下ろす。
「お決まりの頃、また伺います」
お水とメニューを置いて下がる彼を目で追う振りをして、キッチンの中を伺った。
中にいるスタッフは三人。
斎藤さんらしき人は、居ない。
居ないんだ……
すごく緊張していたからか、予想していたはずなのにそのショックは大きくて。深いため息がこぼれ出た。
街道に並ぶ桜の木々に視線を移す。
日の光に照らされて、空の蒼との紅葉した葉のコントラストがとっても綺麗。
会いたかったな……
今日は遅くなったから、その分ゆっくり戻って良いと課長に出掛けに声を掛けられていた。とはいえ休憩時間は一時間。
ぼんやりしても居られなくて、落ちた気持ちを戻せないままにメニューを手に取った。
食欲、なくなっちゃった。
何を頼んでも美味しいのは知ってるのに、どれも魅力的に思えない。
はぁ……
また一つ、ため息を吐いて
「お決まりですか?」
掛けられた声に身体が震える。
この、声……
恐る恐るメニューから視線を動かした。