この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
甘く、深く、繋がって
第12章 軋む心
「会社で倒れたって、大丈夫?」
ベッドの脇から身を屈めて覗き込んでくる。

どう、して?

「すみません、私がご家族に連絡しました」
田中さんが遠慮がちに横から教えてくれた。

あぁ、そうか……
そうだよね

納得する私の横ではるちゃんが姿勢を正した。
「失礼しました。田中さんでいらっしゃいますか?この度は色々ありがとうございました。姉の河合悠です」
田中さんに何度もお礼を言いながら、状況を聞いて
「気分はどう?」
改めて私の枕元に腰を下ろす。
「頭痛いけど、大丈夫」
「うん。帰れそう?」
心配そうな目。キューッと胸が熱くなった。
「帰り、たい……」
「分かった。一緒に帰ろう。あと二時間で仕事終わるんだけど、それまで待てる?」
「……待ってる」
「うん。じゃあ先生と話してくるね」
はるちゃんは柔らかい手で私の涙を拭って立ち上がった。もう一度田中さんにお礼を言って、残っていた看護師さんと一緒に出ていった。
「お姉さん、来てくれて良かったね」
「はい。ありがとうございます」
田中さんがごく自然にベッドサイドの椅子に腰掛ける。
「あ、あの、今何時ですか?」
「三時半に、ちょうどなったところ」
腕時計に目を落としてニコリと笑った。
/813ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ