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甘く、深く、繋がって
第13章 苦い惑い
壮ちゃんからの連絡は年一回。シンプルな年賀状が届いて、どこに居るのか判明する。去年は長崎、今年は四国の離島だった。
一応四国の住所に年賀状は出したけど、まだそこにいるのかな……
「年賀状楽しみだね」
「……うん」
頷いたはるちゃんの頬が少し赤い。
きっとはるちゃんが一番壮ちゃんを心配してる。遊び歩いてるって怒るのはそれだけ一緒に働きたかったんだと思う。
僻地医療は色々厳しいらしい。ほぼ無償に近い時もある。必要なのだと分かっていても、臨床研修を終えた途端いなくなった壮ちゃんに置いてきぼりにされた気分なんだろうな。いつも一緒にいて、すごく仲が良かったから……
「はるちゃんも壮ちゃんと一緒に廻ってみたら?」
「ヤだ。私雑貨屋巡り出来ないと心が死ぬ」
……素直じゃないなぁ
「壮ちゃんいないから雑貨屋巡りしてるんでしょ?」
「…………ヤダ、真純の近くに居たいもの」
ギューッと強くしがみついてきた。
「私はいつも、真純が心配」
「大丈夫だよ?」
「昨日倒れたじゃない」
「……そう、だけど」
「ねぇ、真純」
腕を解いてはるちゃんが額を合わせてきた。
一応四国の住所に年賀状は出したけど、まだそこにいるのかな……
「年賀状楽しみだね」
「……うん」
頷いたはるちゃんの頬が少し赤い。
きっとはるちゃんが一番壮ちゃんを心配してる。遊び歩いてるって怒るのはそれだけ一緒に働きたかったんだと思う。
僻地医療は色々厳しいらしい。ほぼ無償に近い時もある。必要なのだと分かっていても、臨床研修を終えた途端いなくなった壮ちゃんに置いてきぼりにされた気分なんだろうな。いつも一緒にいて、すごく仲が良かったから……
「はるちゃんも壮ちゃんと一緒に廻ってみたら?」
「ヤだ。私雑貨屋巡り出来ないと心が死ぬ」
……素直じゃないなぁ
「壮ちゃんいないから雑貨屋巡りしてるんでしょ?」
「…………ヤダ、真純の近くに居たいもの」
ギューッと強くしがみついてきた。
「私はいつも、真純が心配」
「大丈夫だよ?」
「昨日倒れたじゃない」
「……そう、だけど」
「ねぇ、真純」
腕を解いてはるちゃんが額を合わせてきた。