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甘く、深く、繋がって
第13章 苦い惑い
時計を確認して、斎藤さんはまだお仕事をしてる時間。
返信をしなかった事と昨日は急に姉の家に泊まって携帯の電池が切れてしまった事に対する謝罪、それと私は大丈夫だという事とを綴ってメールを送信した。
そのまま田中さん達に明日出勤する旨のメールを作成していたら、携帯が振動し始めた。びっくりした拍子に画面を触ってしまい、通話に切り替わる。
ど、どうしよう……
心の準備、出来てない……
『真純?』
心配そうに呼び掛けてくる声。その優しい響きにまたじわりと視界が歪む。
「……はい」
『良かった。声聞けた……』
耳に届いた安堵の吐息に溜まっていた涙が溢れだす。
『何かあった?』
「いえ、大丈夫、です。斎藤さん今お仕事中ですよね?」
『あぁ、大丈夫。……真純、泣いてる?』
鼻声にならないよう気を付けていたのに、気付かれてしまった。
「大丈夫です」
『そう?……今日、帰り遅くなるけど、真純の家行っても良い?少しで良いから、逢いたい』
あぁ、どうしよう……
逢いたい、けど……
短い間にいっぱい迷って、でもやっぱり逢いたくて
「……はい」
気づいたら頷いていた。
『うん、じゃあまた連絡する』
「はい、待ってます」
返信をしなかった事と昨日は急に姉の家に泊まって携帯の電池が切れてしまった事に対する謝罪、それと私は大丈夫だという事とを綴ってメールを送信した。
そのまま田中さん達に明日出勤する旨のメールを作成していたら、携帯が振動し始めた。びっくりした拍子に画面を触ってしまい、通話に切り替わる。
ど、どうしよう……
心の準備、出来てない……
『真純?』
心配そうに呼び掛けてくる声。その優しい響きにまたじわりと視界が歪む。
「……はい」
『良かった。声聞けた……』
耳に届いた安堵の吐息に溜まっていた涙が溢れだす。
『何かあった?』
「いえ、大丈夫、です。斎藤さん今お仕事中ですよね?」
『あぁ、大丈夫。……真純、泣いてる?』
鼻声にならないよう気を付けていたのに、気付かれてしまった。
「大丈夫です」
『そう?……今日、帰り遅くなるけど、真純の家行っても良い?少しで良いから、逢いたい』
あぁ、どうしよう……
逢いたい、けど……
短い間にいっぱい迷って、でもやっぱり逢いたくて
「……はい」
気づいたら頷いていた。
『うん、じゃあまた連絡する』
「はい、待ってます」